頭痛の種類

主な頭痛の種類についてご説明します

頭痛は、仕事や家事など日常生活への支障も大きく、辛くて不快なものです。
ですが、緊張型頭痛・片頭痛(偏頭痛)・群発頭痛などほとんどの頭痛は、はっきりとした別の病気が原因で起きているわけではなく、辛いけれども命に関わらない安全な頭痛です。
これらの頭痛は一次性頭痛と呼ばれ、筋肉の緊張や骨格のゆがみ、ストレスが関係しています。

しかし頭痛の中には、くも膜下出血や脳腫瘍など深刻な病気が原因で起こる頭痛(二次性頭痛)もありますので、激痛がしたり、長く続く場合には医療機関の受診をおすすめします。

緊張型頭痛って

頭全体が締め付けられるような痛みが特徴で、1日の中でも午後から夕方にかけて痛みが増す傾向にあります。慢性頭痛の中で最も多いのが緊張型頭痛で、症状としては頭痛の他に、首や肩のこり、目の疲れ、めまい、ふらつき、倦怠感などを伴う場合が多いです。

緊張型頭痛は「後頸筋群」「側頭筋」「僧帽筋」など頭の周りや首・肩から背中にかけての筋肉が収縮することによって起こります。これらの筋肉が過剰に緊張すると、筋肉内の血流が悪くなり、乳酸やピルビン酸などの老廃物がたまります。その結果、周囲の神経が刺激されて、頭が締め付けられるような頭痛が起こります。

また、後頸筋群の過剰な緊張は、後頭部へ走行する神経や脳へつながる血管を圧迫するため、脳内が酸素不足になり、頭痛を起こす原因となります。

そのため、緊張型頭痛では身体を動かしたり、入浴などで血行が良くなると楽になるケースが多いです。

緊張型頭痛は上記のようなメカニズムで発症しますが、それを引き起こす誘因としてストレスが大きく影響し、別名「ストレス頭痛」とも呼ばれています。

ストレスには「身体的ストレス」と「精神的ストレス」があります。例えば「身体的ストレス」は、長時間のパソコン操作でのうつむき姿勢や合わない枕による不自然な姿勢、身体の冷えなどがこれに当てはまります。

「精神的ストレス」としては、悩みや心配事、不安感などがこれに当たり、心身両方のストレス状態を放置したまま生活を続けると頭痛を引き起こし、また長引かせてしまいます。

<緊張型頭痛の特徴まとめ>

・頭全体が締め付けられる様な痛み。
・午後から夕方にかけて痛みが増す傾向にある。
・首や肩こり、目の疲れ、めまい、ふらつき、倦怠感などを伴うことが多い。
・身体を動かす、入浴などで楽になる
・ストレスが誘因となり、「ストレス頭痛」とも呼ばれる

 

片頭痛(偏頭痛)って?

片頭痛(偏頭痛)は頭の片側あるいは両側が、ズキズキと脈打つように痛むのが特徴です。身体を動かすと悪化したり、光や音、においなどの刺激に過敏になったりします。また吐き気や嘔吐など不快な症状を伴うことが多い頭痛です。

頭痛の中では、緊張型頭痛が最も多いのですが、片頭痛(偏頭痛)は寝込んでしまったり、日常生活に支障が大きいため、悩んでいる人が一番多い頭痛と考えられます。

片頭痛(偏頭痛)が起こる原因は、三叉神経という顔面の感覚を脳に伝える神経が深く関わっていると言われています。三叉神経の周りには頭の血管が張り巡らされています。何らかの理由でこれらの血管が急激に拡張した時に、三叉神経圧が圧迫され、その痛みが脳へ伝って片頭痛が起こると考えられています。

この際、急な血管拡張の発端となるのが、セロトニンという神経伝達物質の大量放出です。このセロトニン大量放出の誘因の一つがストレスです。精神的ストレスや肉体的ストレス、環境的ストレス(気圧の変化など)を受けると、脳内ではセロトニンが大量に放出され脳の血管は収縮して血流が悪くなります。ですが次第にセロトニンが出尽くしてしまうと、今度はその反動で逆に血管が異常に膨らみます。その結果、拡張した血管が三叉神経を圧迫し、片頭痛(偏頭痛)を引き起こすとのです。

特に緊張から解放される休日などに片頭痛(偏頭痛)発作が起こりやすいのは、ストレス状態のときに高まったセロトニンが、リラックスすることにより一気に低下する為だと考えられます。このように片頭痛(偏頭痛)の誘因には、ストレスが大きく関与しているのです。

その他、片頭痛(偏頭痛)を引き起こすきっかけとしては、月経による女性ホルモンの変化や空腹、アルコールやチョコレート・チーズなどの特定の食品、寝不足・寝すぎなどの睡眠の問題、人込や騒音・光・匂いなどが挙げられます。
また頭痛の前兆として、ギザギザした光が見えたり、視野の一部が見えにくくなったりするケースもみられます。

<片頭痛の特徴まとめ>

・頭の片側あるいは両側がズキズキ脈打つように痛む。女性に多い。
・休日など緊張から解放された時に起こりやすい。
・吐き気や嘔吐を伴ったり、光・音・においに過敏になる。
・動くと痛みが悪化し、寝込むほど痛む場合もある。
・寝不足や寝すぎ、特定の食品、月経などが頭痛のきっかけになる。
・前ぶれとしてギザギザした光が見えたり、視野が狭くなることがある。

群発頭痛って?

群発頭痛は、群発地震のように、ある時期に集中して起こる頭痛で、眼の奥がえぐられるような耐えがたい痛みが特徴です。20歳~40歳代の男性に多く、アルコールが頭痛発作のきっかけになります。必ず片側でおこり、痛みと同じ側で、目の充血、涙、鼻水、鼻づまり、額の発汗、瞼が足れ下がったり腫れる、などの症状があらわれます。

群発頭痛の起きる時期(群発期)は、数カ月から数年に一度で、群発期の1~2か月間は、だいたい毎日のように決まった時間帯や就寝後、明け方に激痛に襲われる傾向があります。

群発頭痛の起こる仕組みは、まだはっきりしていませんが、自律神経に関与する視床下部の異常や、眼の後ろを走る太い血管(内頸動脈)の拡張と周囲の炎症が関係していると考えられています。

群発頭痛はその症状から、慢性副鼻腔炎や三叉神経痛に間違われるケースも少なくないようですが、群発頭痛の痛みは激しいですが1~2時間で治まるケースが多く、一方の慢性副鼻腔炎や三叉神経痛は断続的に何度も痛みが繰り返されるケースが多いようです。

<群発頭痛の特徴まとめ>

・片側の眼の奥がえぐられるような耐え難い痛み。20~40歳代の男性に多い。
・数カ月から数年に一度のある期間(1~2か月間)ほぼ毎日起こる。
・目の充血、涙、鼻水、鼻づまり、額の発汗、瞼の腫れや下垂などの症状を併発。
・痛くてじっとしていられない。
・アルコールが頭痛発作のきっかけになる。

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